空間X脱出

こんちわ。シバタです。

大学を卒業してからしばらくCD屋でフリーターをしておりました。ある日そこでお世話になったフロアマネージャーの送別会が新栄にある雑居ビルの5Fの居酒屋で行われました。

とても顔の広い方だったので、その送別会に訪れる面々も変わった方が多かったです。忘れもしない出来事が、見た目ジョンレノンと全く同じな電気関係の修理に来る業者さんで元スタジオミュージシャンという変わった経歴のおっさんがめっちゃ酔っ払っててそいつに本気でグーで殴られて翌日「俺は絶対に謝らないからな」と開き直られたのと、カウンターでひとり静かに飲んでたカッコいいスーツの男性がBGMでクイーンのWe are the championがかかるやいなや「俺この曲がかかるとダメなんだ〜!」と大声を発し全裸でカウンターの上に立ち一緒に歌いながら踊り出したまではいいけどその後お店の隅っこで背中向けてパンツ履いてる姿が寂しかった事です。人生のすべてを学んだ気がします。

送別会も終わり、バイト仲間と一緒に帰ろうとエレベーターに乗りました。大人5人も乗ったらギリギリの狭いエレベータでした。その中のひとりが突然、扉の反対側の壁に背中をくっつけて、扉に足の裏をつけて落ちないように踏ん張ったんです。きっと彼は1階に着くまで踏ん張りたかったんでしょうね。程なくして、

「ガタン!」

とエレベーターは止まりました。異常を感知したのでしょう。どうやら4階と3階の間で止まってしまったようです。後にも先にもこの時だけですよ、エレベーターの中の電話のマークのボタンを押して助けを呼んだのは。

狭いエレベーターの中に1時間ほど閉じ込められました。その間何をしていたのか、どうやってそこから出たのかなんて覚えてません。「いやぁ、エレベーターどうしちゃったのかねぇ〜」なんてトボけて出てきた事以外には。
(´Д` )

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