15年前ぐらいからかな?
レコーディングスタジオに行かなくても、パソコンで気軽にレコーディングができるようになりました。
いわゆるDTM(デスクトップミュージック)ってやつです。
最初はオーディオインターフェースに楽器を繋いで録音していたのが、
今では楽器が弾けなくても生音のサンプルでパソコン内で作曲ができちゃう。
ボーカルのピッチもチョイチョイって補正できちゃう。
パソコンじゃなくても、iPhoneがあればできちゃう。
僕が参加したレコーディングではこんな事がありました。
録音した曲の中に、スネアが一発抜けた箇所をみつけたドラマーが、
「そこ、スネア抜けちゃったんで切って貼っつけてください」
って補正しちゃった事があります。
音を切って貼っつけるって何よ(笑)
ほんと、何でもできちゃうんです。
だけど僕は極力その恩恵には頼らない事にしています。
失敗したら基本的にはもう一回。
際どいパンチインはしたくないので音が切れる所まで遡ってやり直しです。
曲の流れが止まってしまう気がするんですよ。
最初から最後まで通して演奏するのが当然だと思わなきゃ。
切って貼っつけて補正するのが当然だと思っちゃダメだよ。
僕は「後で補正すればいいや」という気持ちで挑んだ録音で、聴いてくれた人の気持ちを掴めるとは到底思えません。
だったら失敗してもいいから思い切った演奏をしたほうがいいです。
もちろん、失敗しないほうがいいですけど。
だから独特の緊張感が生まれ、それが音になって現れるのかと。
このレコーディングの緊張感こそが個人的な技術力アップに繋がると思います。
(。-_-。)